新幹線に乗る度に本を読んでいますが、
久々に面白かったのでご紹介。
『香乱記』
中国の歴史物で有名な宮城谷さんの著書です。
時代は秦によって中華が統一され数十年が経った頃。
この時代を取り扱った小説は多いですが、大半は
「項羽と劉邦」やその配下の武将を題材にしたものです。
本作はそれら楚漢とはまったくの別国、「斉」がメイン。
私もこの頃の中華は項羽と劉邦の一騎打ちとばかり思って
いましたが、他の国々も存在していたのです。
主人公は斉の王族である田横。
項羽と劉邦が争いを繰り広げている中、独自の勢力を
打ち立てますが最終的には漢に滅ぼされてしまいます。
漢や劉邦が敵役となるので、自動的に劉邦や張良、韓信
といった武将たちは性根が悪い風に描かれていたり。
最終的には歴史が示すとおり田横も自害してしまいま
すが、楚漢戦争を常に第三者の視点から書かれており、
最後まで新鮮な気持ちで読み終えることができました。
これまで宮城谷さんの著作は文章が難しく敬遠してい
ましたが、これを機にまた何冊か購入してみようと思
います☆
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