こんにちは。ザ・ゴ-ルド飯田上郷店のベンガラです。
今回はクエルボ・イ・ソブリノスについてご紹介したいと思います。
多分あまり馴染みがない長い名前だと思いますが、こちらは時計のブランドなんです。
中南米のキュ-バ、ハバナで生まれた時計のブランドです。
ザ・ゴ-ルド飯田上郷店のある飯田市には、このブランドの正規特約店がありお持ち込みもあるので
覚えたブランドでもあります。
クエルボ・イ・ソブリノスは
発祥はキュ-バのハバナで1882年に宝石店としてラモン・クエルボが設立しました。
その後甥っ子のアルマンド・リオ・イ・クエルボが経営を手伝い事業は拡大していきました。
店名は「クエルボとその甥っこたち」という意味だそうです。
後にこの「クエルボ・イ・ソブリノス」がブランド名になります。
時計のみならず貴金属なども取り扱い、ハバナで大成功を収めると今度はヨーロッパへ進出。
スイスに工房を構え、ドイツやパリに支店も出しました。
高級貴金属と宝石はフォルツハイム(ドイツ)、宝飾品はパリ、腕時計はラ・ショ-ドフォン(スイス)で取り扱っていたそうです。
そして自社製作の時計に加え、1940年代初めには文字盤内の時計のモデルをカスタマイズすることにより、ロレックスやパテック・フィリップとのコラボレーションを開始しました。
当時のハバナはヨ-ロッパのリゾ-ト地として大変人気がありました。
キュ-バのみならずヨーロッパではクエルボ・イ・ソブリノスの時計を購入するということが富裕層のステ-タスの一つとも言われ、本店の顧客台帳(リスト)にはアインシュタインやイギリスの政治家ウィンストン・チャ-チル、作家のアーネスト・ヘミングウェイなど当時の著名人が名前を連ねていたそうです。
その後1950年代後半のキュ-バ革命の政治的混乱をうけ創業一族はヨ-ロッパへ亡命し、生産は停止します。
クエルボ・イ・ソブリノスはこの後約40年間の長い眠りにつきます。
その後2001年にイタリアのオールドウオッチと腕時計製造の歴史の専門家ルカ・ムズメキがブランドの所有権を手に入れたことで、事業を再開します。
スイスのルガ-ノに会社を設立し、イタリアとスペインで販売を開始。
2003年には世界的な時計の見本市バーゼルフェアに「プロミネンテ」「エスプレンディドス」「トルピ-ド」3シリ-ズを出品します。
2005年には最初のクロノグラフや新しいキャリバ-CYS2450が発表され、2007年にブランド125周年を記念して新しいモデルの生産を開始。
各種レ-スへの協賛など新事業を展開しています。
古き良きカリビアン・スピリットと最新の技術を融合させた新しいクエルボ・イ・ソブリノスは
瞬く間に時計業界で注目されるブランドへと成長していきました。
そして今日のクエルボ・イ・ソブリノスの地位は高まってきています。
情熱的な赤や青を基調としたカリビアンテイストあふれるデザインは大変人気です。
かつてのブランドのエッセンス「ゆっくりと流れる時が豊かで穏やかなライフスタイルを生み出す」というカリビアンカルチャ-は
しっかりと現在のクエルボ・イ・ソブリノスに脈々と受け継がれています。
例えば・・・キュ-バと言えば葉巻。
クエルボ・イ・ソブリノスの時計はこの葉巻の保存箱(ヒュミドール)に入っています。
保存性と吸湿性に優れたこのヒュミド-ルはとても人気があり、単体でオークションに出品されることもあります。
普通の時計の箱とはまたちょっと違った味わいと雰囲気ですよね。
葉巻を燻らせるようにゆっくりと流れる時を楽しむというブランド・コンセプトにピッタリですね。
休眠から再生そして復活という激動の時代を歩んだ時計・クエルボ・イ・ソブリノス。
皆さんも目にする機会があればぜひその歴史に想いを馳せてみてはいかがでしょうか?