帯と着物のザ･ゴールド苫小牧店の海苔巻きです。
貴金属というと真っ先に思い浮かべるのは
金、銀、プラチナではないでしょうか？
以前は「プラチナ」について記載しましたので
今回は予告通り「パラジウム」のお話をいたします。
パラジウムは金属の中で融点が比較的低く工業用に加工しやすい特徴があります。
金や銀、プラチナと比較するとあまり聞きなれない名前でありますが
実は私たちの生活の中で活躍している貴金属でございます。
今回は「パラジウム」についてお話させていただきます。
パラジウムについて
パラジウムは元素記号は（Pd）と表記されます。
先に記載したように主に工業用としての用途が多い貴金属です。
パラジウムの主な用途は
1.歯科治療
銀歯は、パラジウム20%・金12%を含む金銀パラジウム合金でできています。
2.装飾品
プラチナの割金として利用。
「割り金」とは金・銀・プラチナなど特殊な金属に混合する金属のことです。
プラチナはそれ自体強度が低く、装飾品と使用する場合は
パラジウムを混ぜて強度と色味を強化するのが一般的です。
最近では価格の高いプラチナや、ホワイトゴールドに替わって
パラジウムをメインに使用した合金のジュエリーが生産され始めています。
3.自動車の排気ガス中の有害物質を取り除くための触媒(三元触媒)として使用。
プラチナも同様の触媒効果を持ちますが、その希少性と価格の高騰から
パラジウムへの移行が進んでいます。
4.電気・電子部品
使用される場合は、金銀プラチナとの合金にして接点に使ったり
コンデンサーの材料に使ったりします。
パラジウムの刻印について
プラチナの刻印は銀同様１０００分率で表記されます。
ジュエリーで利用される場合は95パーセントパラジウムが
含まれる品物で「Pd950」と打刻されている物が多いです。
財務省造幣局では『金･プラチナ･銀』の品位検査･認定はしますが
パラジウムはしないのでホールマークは打刻されません。
確認方法
貴金属の査定をされた方はご覧になった事があるかと思います。
ザ・ゴールドでの貴金属査定の確認方法をご紹介いたします。
・磁石反応 パラジウムは磁石につかない性質がございます。
店頭ではまず磁石につくか、つかないか確認いたします。
・刻印 品物に打刻されている刻印を確認いたします。
パラジウムの場合は品位刻印のない物はお買取不可となります。
・含有量確認 比重計という機械にかけて含有量の確認をいたします。
空気中の重量と水中の重量の対比で含有量を導き出します。
ボリューム感を出すために中が空洞になっている品物や
大きな石などの装飾がついている品物など、デザインによっては
測定が困難な場合もありその際には、磁石反応や刻印の条件を
満たしていても買取が困難な場合もあります。
パラジウムの注意点
パラジウムは稀に金属アレルギーを引き起こす場合があります。
パラジウムジュエリーももちろんですが、プラチナやホワイトゴールド
ピンクゴールド、稀にシルバーの割金でも使用されているため
心配な方はパッチテストなどで検査してからご利用いただく事をおすすめします。
このように書くと、危険な金属なのでは？という印象になりますが、
金属アレルギーの心配がない人にとっては、パラジウムは全く問題がありません。
錆びない、美しい、プラチナより軽くて安価である等沢山のメリットがありますので
宝飾業界でも力を入れているのだと思います。
いかがでしたか？
こちらでご紹介したことはほんの一部でございますが、
これをきっかけに「パラジウム」に興味や関心を持っていただけると嬉しく思います。
近年は宝飾品の使用も増えているので、一度は目にしたこともあるかもしれませんね。
お付き合いいただき、ありがとうございます。
